香道体験 三夕香(さんせきこう)
紅葉がきれいに色づいた頃、博物館で開催された香道体験に参加しました。 香道(こうどう)は室町時代8代将軍 足利義政(よしまさ)のとき大成したそうです。 志野流(しのりゅう)の香道で、三夕香(さんせきこう)という香りを当てる遊びを体験しました。 まず香木の香りの名前の説明から 「槙立山」 (まきたつやま) 「鴫立沢」 (しぎたつさわ) 「浦の苫屋」 (うらのとまや) 新古今和歌集の「三夕の歌」から名前が付けられているそうです。 「槙立山」と「鴫立沢」の香炉(こうろ)が順番に回ってきて、香りを聞き(嗅ぐ のではなく 聞く というそうです)、それぞれの香りを色やイメージに例えて覚えます。 そのあと「出香(しゅっこう)」と言って、上記3種の香炉が回ってきます。香りを聞いて、どの順番で回ってきたかを紙に記入します。直感が大事だそうです。 当たらなかったけど、自然界の良い香りに癒されました。 おまけは、志野袋。紐の結び方がいろいろあるそうです。 ========== 新古今和歌集の「三夕の歌」 「さひしさは其の色としもなかりけり槙立山の秋の夕暮」 さびしさは そのいろとしも なかりけり まきたつやまの あきのゆうぐれ 寂蓮(じやくれん)法師 「心なき身にもあはれはしられけり 鴫立つ沢の秋の夕暮」 こころなき みにもあはれは しられけり しぎたつさわの あきのゆうぐれ 西行(さいぎょう)法師 「見渡せば花ももみちもなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮」 みわたせば はなも もみじも なかりけり うらのとまやの あきのゆうぐれ 藤原定家(ふじわらのさだいえ)