大岡信さんの「言葉の力」と桜

草木染め体験の時に、志村ふくみさんの桜の話を思い出した。


教科書に載っていたのは大岡信(おおおか まこと)さんの「言葉の力」という随筆で、染織家の志村ふくみさんとの話を基に書かれたようです。



ネットではいろんな方のブログにこの随筆が登場します。当時読んだままの縦書きで読み返したいなーと思っていたら、ひらめきました。

そうだ、図書館には小学校と中学校の教科書が置いてある!

図書館の教科書コーナーへ行き、光村図書出版の中学の「国語2」の目次を見ると、ありました。さっそく読み返してみると、人が発する言葉と草木染めの色についての随筆でした。あっという間に読み終わるのですが印象に残る内容です。






言葉というのはそれを発している人間全体を反映するものである。

志村ふくみさんの仕事場で桜色に染められた着物を見て、その美しい桜色に感動した筆者。

きっと桜の花びらを集めて色を取り出すのだと思い、どのようにこの色を取り出すのか聞いたところ...

桜の花が咲く直前のころの木の皮から色を取り出すと知って驚いた。

美しい花を咲かせるために、木は全身で色を作り出している。これは言葉と同じだと思った筆者。







言葉の一語一語は、桜の花びら一枚一枚と同じ。美しい言葉もそれを発する人が全身で作り出すもの。

ささやかな言葉にも大きな意味があることを考えさせられます。




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大岡信ことば館
静岡県三島市




「日本語の豊かな使い手になるために―読む、書く、話す、聞く」
大岡信 著


「折々のうた」 (岩波新書)

  



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